幻獣将軍
[ゲンジュウショウグン]
ポストマーズのソマーズで将軍に与えられる称号。幻獣のように稀有な才能を持つ者としてそう呼ばれるようになった。
成り立ち
ソマーズの初代国王ソリューアント・スファイアが考えた騎士団の応用方法を確立するために考えられたと言われている。ソリューアントが考えたのはあらゆる戦闘において、柔軟に対応できる騎士団であった。そのために考え出したのが、特定の部隊を強化するのではなく、重部隊、軽部隊、弓部隊、馬部隊というように多数の中隊をつくり、状況に合わせて組み合わせて大隊を作るという方式であった。
この状況に応じて作られた大隊を指揮する役割を与えられたのが、当時ソリューアントの右腕といわれたシイヤ・イラテアであった。シイヤは状況判断とそれに応じた部隊の編成、展開に稀有な才能を発揮し、ソリューアントの構想を実現するに至った。
ソリューアントはシイヤの才能を賞賛し、幻獣のように貴重な才能を持つ者として、幻獣将軍という称号を与えた。これが、幻獣将軍の称号の成り立ちであり、それ以来、大部隊を操る将軍に伝わる呼称となる。
時代と共に、部隊の組合せや役割が多様化していくとひとりの将軍ですべての状況に対応することが難しくなり、三名から四名程度の複数の幻獣将軍が置かれるようになる。その区別をするために、個々の将軍に幻獣である、翼龍、双頭鷲、一角獣などの名を冠した称号を与えられるようになる。この名称は個人の好みや周囲の評価などから決められていて、特に決まりごとは設けられていない。
軍事のみの役割
幻獣将軍は原則として軍事のみの役割を担っており、ただ単に軍を動かし戦いに赴くだけの役割を担っている。しかし、兵士にとっては最も優れた能力を示す者であり、また、ソマーズが西からの脅威から守るという役目をおっていることから、戦いの回数が多いこともあり、その支持者は多い。そのため、たびたび内政に関与することを求められているが、伝統的にそれぞれの幻獣将軍はその関与を拒否している。逆に、軍事に関しては内政側の一方的な要求を拒否することは少なからずある。大陸戦争の時にソマーズが滅びた理由として当時の王ベシア・スファイアが、当時の幻獣将軍の三名、翼龍の称号を持つフェルト・アゼム、双頭鷲の称号を持つセンフ・ガタド、一角獣の称号を持つヒニ・クウに見下されていたために、その力を有効に活用出来なかったためともいわれている。
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