賢き王
[カシコキオウ]
創世神話である三人の王の物語で語られている三人の王のひとり。洗礼の宝具の所持者としても語られている。剣を持つ王、守護の王と共に神々に戦いを挑むが、神々の怒りによりなすすべもなく破れ、神との世界を分けるために、時を生み出したと言われている。
知識への欲求
何も知らないことがないと言われるほど豊富な知識を持っていたが、本人はより貪欲に知識を求めていた。その知識は多くの人にとって有益な物であり、相談者として多くの人に頼られていた。その結果、自然と王という立場を与えられることになる。王としての立場についたその役目を果たすために有益な知識を与えるとともにより知識を求めるようになる。
その姿に感心した神が天地海の杖を与えた。その力の大きさに驚いた賢き王はより大きな力を得たいと願うようになり、いくつもの洗礼の宝具を手にする。
しかし、手に入れた洗礼の宝具の力を自分自身の力と過信し、神の力を超えたと錯覚した賢き王は神々との戦いを始めてしまう。
しかし、圧倒的な神々の力に破れ、神との世界を分けるために洗礼の宝具を使い、時を生み出したと言われている。
この時、洗礼の宝具の大部分は失われ17個だけが残されたといわれている。
説時原論での記述
説時原論では思慮深く、慎重な性格であることが語られている。自分が何を思うのかではなく、自分に求められている役割を演じることが平穏に過ごすための方法だと考えており、そのために必要とされる知識は提供し、王となることを求められた時には黙って従ったといわれる。
王となった賢き王は神に与えられた天地海の杖の力を知り、このまま神の力に依存し続けるだけでは後の発展がないのではないかという思いに駆られる。そのためにいくつもの宝具を作り出すようになる。試行錯誤を繰り広げている間、神はその行いを興味深そうに眺めていた。しかし、真シハの器を作り上げた時に、真シハの器に秘められた力の大きさに驚き、賢き王への警戒心を抱くようになった。
このことに気づいた賢き王は、やがては神との戦いが起こるのではないかと思うようになる。そして、そのために多数の洗礼の宝具を作り出すことになる。
同時に人は神に及ばないということを表すためにわざと制作に失敗したり、真シハの器を越えるものを作らないようした。しかし、剣の王が神の力に近づいたことで結局、神々との戦いは起こってしまい、圧倒的な力の前に敗北してしまう。
時を生み出すときに使ったのは真シハの器の力を解放して行ったとされている。なお、説時原論では残された洗礼の宝具についての記述はない。
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