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ハリ・ルーヒ

[ハリ・ルーヒ]

統一暦899〜960年
ロマーズ十二魔法士の一人。自身の能力と狡猾さで十二魔法士の長にまで上り詰めた人物。トマーズの国王シエフ・スファイアと結託し、ロマーズとトマーズを合併させポストマーズを統一させようとしていた人物。シエフの裏切りにより、腹心であった同じく十二魔法士のラーイズン・ニナルの手によって命を落とすことになる。

生い立ち

幼少の頃は才能にあふれた人物という評価はなく、ごく平凡な少年であった。両親には堅実に生きていくことを望まれていた。その両親の影響からまじめで努力家であった彼の才能が開くことになるのは30歳を過ぎた頃だった。突出した才能を持ち誰もが認める人物がなることがほとんどである十二魔法士の中で自らを磨き上げてそこまでたどり着くことができた数少ない人物の一人である。
十二魔法士になった彼はそれまで以上に勉学に励み自らの力を高めていくと同時に自身の力をどう国に役立てていくかということを考え始める。
そして、それを実現するためには権力を必要であり、そのためには多少強引な手段も必要であることを知るのだった。

長として

狡猾さを見につけたハリは同じく十二魔法士だったラーイズンと手を組み自らに権力を集中させる体制を整え長となり、反対派を次々と失脚させ磐石な体制を築くことに成功する。この頃のハリはポストマーズが統一することにより平和な世界を築くことであった。最初はロマーズがその役割を果たすことを願っていたが、当時の国王アビヘルド・スファイアにその考えはなくひどく落胆することになる。そして、出会ったのがシエフであった。王の名代としてトマーズを訪れたハリは当時まだ王に即位する前のシエフに会い、その才覚と野心に惹かれる。同時に怖さも感じていたが自分が律すればその才能をコントロールできると考えた。そして、ロマーズとトマーズの合併構想が生まれる。

裏切りと死

以後、ハリとシエフの間では極秘に協議が開かれることになる。その内容は両国の合併であり、そのために力を貸すというものだった。ハリが目指していたのは対等な合併であり、王はシエフに任せるが宰相として自分がシエフの為政を監視することになっていた。シエフ自身はこの話の最初からトマーズによるロマーズの支配という形を考えていたようだが、ハリが首を縦に振ることはなかった。
統一暦952年シエフがトマーズ国王になると話はより具体的になっていた。そして、最大のネックになるだろうアビヘルドを排除するための方法が検討されるようになる。具体的には十二魔法士間で争いを発展させ、その収拾をハリが行い、アビヘルドの信頼を失わせるというものであった。しかし、アビヘルドは十二魔法士に対しては普段から動向に注目していたために火種になりそうなことは事前に刈り取られてしまっていた。ここに至ってハリはアビヘルドが穏健なだけの人間ではないことを思い知らされる。一説によるとこの事態に至ってハリは強行的な手段(暗殺など)でアビヘルドを排除することも検討されたと言われている。それに至らなかったのは根本的な思想がアビヘルドとハリで似ていたためではないかと言われている。いずれにしろアビヘルドが存命中はハリは何もすることができなかった。
事態が急変したのはアクレ・ウィンドウによる王殺しの事件によってである。アビヘルドがこの事件で命を落としたことでロマーズは混乱の道をたどることになる。この混乱に乗じて、後に十二魔法士の反乱と呼ばれる事件を背後で操り、邪魔になりそうな十二魔法士を次々に排除することに成功する。そして、ようやく念願がかないそうになったときにシエフの裏切りにあう。
シエフはハリの対等の立場で合併というのに最終的に納得がいっていなかった。更にハリを生かしておけばいつ自分が王の立場を失うかもしれないという恐怖も感じていた。そして、ハリが腹心であると思っていたラーイズンと通じた。シエフの甘言に踊らされたラーイズンによってハリを売国奴としての罪を着せられ処刑されてしまうことになる。
その後、十二魔法士の力を失ったロマーズはトマーズと戦う力は残されておらず支配されることになってしまう。
ハリが生きていた時代背景を考えれば、その考えは間違っていたとはいえない。しかし、当時そのことを評価するものは皆無であった。大陸戦争後、ロマーズが復興されるとある程度ハリに対する評価は見直されるが、それでも国を滅ぼした人物として民衆の間での評判は良くない。


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