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王殺しの事件

[オウゴロシノジケン]

統一暦955年アクレ・ウィンドウにより、当時のロマーズ国王アビヘルド・スファイアが殺された事件。大陸戦争の発端となった事件。

事件の背景

この前年統一暦954年に起こったソマーズとロマーズの領土争いに端を発している。
この時代、ポストマーズの内乱は比較的安定しており、小さな揉め事は外交交渉で解決されるのが常になりつつあった。
この突発的なロマーズ侵攻の背景にはこの数ヶ月前に行われたソマーズとの外交交渉においてソマーズ国王ベシア・スファイアの思い通りにことが進まなかったことが原因だとされる。
ベシアは独断で兵を動かし、ロマーズの国境付近の集落に対して一方的な侵攻を始めた。ロマーズ側はこれに即座に対処することができなかった。辛うじて国境付近を監視していたルティン・ウィンドウの小隊だけが駆けつけることができた。ルティン・ウィンドウはアクレの父親であり、優秀な指揮官として名を馳せていた。
ルティンは圧倒的な戦力差がありながらも懸命に戦いソマーズ軍を国境付近まで追い返すことに成功する。しかし、その戦いにおいて命を落としてしまう。
戦力において圧倒的な優位を保ちながらも敗退したソマーズはロマーズの主力部隊が逆に侵攻してくることに怯え、外交により事態の収拾を図ろうとした。
ロマーズが優位に外交交渉が行えるはずであったが、ロマーズ国王アビヘルドは被害にあった民に対する保証を求めるだけで大幅にソマーズ側に譲歩することを独断で決めてしまう。交渉の場でそのことを知ったアクレがアビヘルドに再考を願ったがそれが受け入れられなかった。そのことが原因で事件が起こったとされている。

事件の謎

アクレがアビヘルドを殺害したことは大勢の目の前で行われたことであり、アクレが実行犯であることを疑うものはいない。しかし、その動機は大きな謎とされている。
その際たる点はなぜアビヘルドを殺害したのかということである。
アクレは近衛隊の隊長を任されるほどにアビヘルドの信任は厚かった。アクレもアビヘルドに絶対的な信頼を抱いていた。その信頼が裏切られたからとする説もあるが、たとえそうだとしてもその席に親の敵であるソマーズの国王ベシアの姿もあったわけで、仮にアビヘルドの案に納得がいかなかったのならば、ベシアを狙うのが普通ではないかというのがその意見である。
更にアクレが実はベシアを狙うためにわざとアビヘルドを殺し、場が混乱している隙にベシアを狙ったのではという説もあるが、アビヘルドを殺害後ベシアを狙ったという形跡はなかった。これに反論する形でベシアは自分を狙っていたと断じているがそれを信じる者は少なくともその場にいたものの中には皆無であった。

歴史的な位置づけ

この事件を発端としてポストマーズの混乱、そして、大陸戦争へと戦乱が広がることになった。この事自体は事実であるが、この事件だけがすべての元凶であると断じることはできない。この事件のあった数年ほど前から局地的にではあるが世界の各地で戦乱が多発していたという事実や、トマーズ王シエフ・スファイアによるロマーズへの工作はこの何年も前から画策されていたこと、更にアストインバーグの皇帝アカネ・ヤヨイの発言はたまたま目立つ存在であったポストマーズを対象としただけとすることなどの理由が挙げられる。


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