ファウス・バートム
[ファウス・バートム]
統一暦985年〜1055年二十信徒の一人。天才を自称する剣の使い手。魔龍斬と呼ばれる長身の剣の使い手。
生い立ち
魔物狩りを生業とする一族の子供として生まれる。幼い頃から魔物を狩るための訓練を受けていて、その才能をすぐに発揮する。統一暦998年の13歳の時に、魔龍斬の受け継ぎ手として認められる。統一暦1003年、18歳の頃には一族の中でファウスに敵う物は誰もいなくなる。
挑む者
この世界に魔物が多いのは英雄たる人物の力量が足らないからではないか。自身の才を認めて、自分が才能に溢れていると考えていたファウスは、当時、英雄として名前があがっていたヒコ・アイデントに挑むことにする。しかし、戦う理由がないとヒコに相手にされなかった。ファウスはヒコが弱いため、自分と戦わないのだと吹聴したが、ヒコはその言動に関して何も言わなかった。なお、この時、二十信徒の一人であるゴース・イトインは実力を見せ付けたほうがいいのではないかと助言したと云われるが、ヒコはその意見に関しても笑って相手にしなかったようである。相手にされなかったファウスは23体の魔の者のひとり腕を持つ者がヒコを狙っていて、ヒコが相手にせず逃げ回っているという話を耳にする。
ファウスは腕を持つ者を倒すことで、ヒコよりも強いことを証明しようとしたが、腕を持つ者にも全く相手にされることがなかった。プライドを深く傷つけられたファウスは腕を持つ者を執拗に追う。
この事を聞いたヒコは、ファウスが無謀な戦いに挑まないように諌めたという。ファウスはヒコの下で働くという条件で納得したという。この際、ヒコとファウスは二人きりで話をしていて、この時に二人は剣を交え、ファウスがヒコの実力を認めたとも言われている。
二十信徒として
ヒコの仲間となったファウスはヒコの能力と共に、その他の仲間の能力を知り、自分がまだまだ未熟であったことを痛感することになる。ただし、それで心が折れてしまうようなことは無く、自分が天才であるという自覚はなくなっていなかったという。ヒコの周辺を守る役割を担っていたが、オールダラーの戦いやリペアドリィの戦いなどでは先陣を切って戦っている。
ヒコと無謀な戦いをしないという約束はしていたが、腕を持つ者との戦いはあきらめておらず、折を見ては戦いを挑んでいる。ヒコはこの戦いを認めてはいなかったが、黙殺していたようである。
自身の成長と共に戦う価値という物を考えるようになっていく、その結果、自身を認めさせるためだけの戦いに意味が無いのではないかと考えるようになる。しかし、腕を持つ者との戦いは必要のない物だという考えに達した時には、逆に、腕を持つ者がファウスの実力を認めるようになり戦いを挑まれるようになる。
自身の考えの間違いが生んだものとして、ファウスは腕を持つ者と一対一の戦いをすることになる。実力では腕を持つ者が勝っていたが、勝つための執念を持っていたファウスが勝利する。
年を重ね、体力が衰えても剣の腕は衰えず、最前線で戦う事は無かったが、ヒコの警護を生涯勤めている。
関連年表
統一暦985年:ファウス・バートム、生誕。統一暦998年:ファウス・バートム、魔龍斬の使い手として認められる。
統一暦1003年:ファウス・バートム、ヒコ・アイデント、腕を持つ者に挑むが相手にされない。ヒコの力を認め、仲間となる。
統一暦1055年:ファウス・バートム、死去。
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