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ゼエーブ山

[ゼエーブヤマ]

ナン大陸の東側に位置する山。尖った形から角山と言われていたが、剣を持つ者によって山頂を切り取られてしまう。

角山

ナン大陸の東側に位置する岩で出来た山。尖った山頂が特徴で角山とも呼ばれる。
麓の村にはこの山が出来た理由を語っている昔話が伝わっている。それによると、昔、この付近に巨大な角を持った魔物であるゴーララゴが現れた。大きな図体のゴーララゴは歩くだけであちこちに迷惑をかけていたが、ある時に急に立ち止まるとその場で眠りについてしまった。長い年月の眠りの末、その体は岩となってしまい、やがて大きな山と見間違う姿になったというものである。
そのため、たまにいびきのような音が辺りに響き、このいびきのような音がその山の名前の由来になったというものである。
なお、後の調査の結果、この山が魔物であった可能性は低く、いびきのような音は時々起こる突風が岩山に当たって響く音ではないかと考えられている。

切り取られた山頂

統一暦960年、麓の村に剣を持つ者が立ち寄る。修行を続けていた剣を持つ者は偶然その村を訪れたのであった。
その麓の村の酒場で剣を持つ者はひとりの酔っ払いヤラミ・イ・ベタと出会う。ヤラミは酒を飲むと少々物事を大げさにいい、少々ほらを吹くような性格であった。あまりにばかばかしい内容なので大概の者は相手にしなかった。
しかし、その日、ヤラミの話を聞いた剣を持つ者はそうではなかった。
ヤラミが話すゼエーブ山の話に興味を持ったのだった。その内容とは、岩山となった魔物がいつ目覚めるのかわからないので、目覚める前に山頂の角をへし折ってやるというものであった。ただ、自分にはまだその力が足りないのでもしかすると失敗するかもしれない。誰かあの角を自分に代わって切り取ってくれるものはいないか。
剣を持つ者はその話を聞き終えると、自分ならそれが可能だと考え、すぐにそれを実行してしまう。
封印がとかれてからまだ完全な力を取り戻していなかった剣を持つ者であったが、三日三晩の格闘の末、山頂を切り取ることに成功する。
このとき、切り取られた山頂は麓の村まで落下して壊滅的な被害を与えてしまうことになるが、剣の持つ者はそのことには気がつかずにその土地を去った。
ヤラミも自分が酔っ払っていた言葉を覚えていることもなく、突然落ちてきた山頂の塊の下敷きとなり、命を落とすことになってしまう。
この出来事が剣を持つ者によってもたらされたことが明らかになるまで、ゼエーブ山はやはり生きている魔物だったのではないかという話が生き残った村人達の間で伝わることになる。


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