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七界の魔女事件

[ナナカイノマジョジケン]

統一暦1262〜1263年にかけて起こった事件。
七界の魔女ことイズ・エノとその取り巻きが各地で怪しげな儀式を執り行っているという噂が広がり、その噂を裏付けるように取り巻き達が次々と自ら命を絶つという事件が連続する。この事件を沈静化を図ることで賞金を得ようとしたシンシ・サイサイドは事件の原因がイズが持っていた力であることに気がつき、事件を収めようとした。しかし、イズたちのことを心良く思わない人たちによりイズたちが襲撃されるとイズはその力を暴走させてしまう。事件は結果として最悪の結末を迎えることになってしまう。

事の発端

イズ・エノが七界の魔女と呼ばれるようになると、イズの周りには怪しげな噂が立ち上るようになっていた。金のためにパトロンを殺しているなどと本当か嘘か分からないような噂がほとんどであった。その中で各地で怪しげな儀式を執り行っているという噂があった。悪魔を復活させるための儀式を行っているとか、永遠の命を手に入れようとしているとか、人体実験を繰り返してるかなどその噂は拡大する一方だった。
噂が拡大した最大の理由はイズの怪しげな取り巻きとその死だった。儀式が行われたとする場所では必ずその取り巻きの何人かが自ら命を絶っていたのだ。

真相と結末

この事件に興味を持ったのが賞金稼ぎとしても有名であったシンシであった。シンシはこの事件の解決に膨大な懸賞金がかけられるとその真実を探ろうと躍起になる。
そして、ひとつの噂にたどり着く。それは子供の頃、イズが悪魔に取り付かれたという噂だった。その悪魔によって儀式が行われているというもので死亡したのは生贄にされたのだというものだった。シンシはイズにそのことを問い詰めるがイズは戸惑うばかりであった。イズ自身もこの事件には深い悲しみを抱いていることを知ったシンシは儀式に誰かが何かを仕掛けているのではないかと推測する。そして、シンシは儀式にもぐりこみ真相を明らかにしようとする。しかし、そこで見たのはただイズが歌っているだけの光景だった。噂されているいかがわしさなど微塵も感じさせるものではなかった。自然と美しい歌に引き込まれていくシンシはその歌声に魔力が含まれていることを感じ、事件の核心に気がつく。
イズが生まれ持っていた魔力はその歌声と共に共鳴し、一種の精神魔法として効果を発揮していた。イズが意図していなくても感受性の強い人間はその影響を受けてしまう。楽しい歌や心地の良い歌の時はその影響を受けても大した効果がないがそれが悲しみの歌の時にその人間の悲しみを強化させてしまい自らの命を落とすという結果になってしまっていたのだった。
シンシはイズ次第で事件は収まるとイズに説明する。イズは自らの歌によって人に悲しみを与えてしまっていたことを深く後悔したがこれからの生き方でそれを償うことに決める。しかし、悲劇はその後に起こった。その何日か後、再びイズが歌声を響かせているとイズたちのことを心良く思わない人間がイズたちを襲撃する。そして、そのことがイズの悲しみを暴走させた。イズの悲しみの歌はその場で収まらず街全体に響き渡る。そして、その歌に感化されてしまった人たちが次々と自らの手で命を落としてしまうのであった。実に街の半数以上の人間が死亡するという凄惨な結末を迎えてしまう。
イズはこの事件以後、二度と歌うことは無かったという。


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