砂の黄石

[スナノオウセキ]

賢き王が所持したといわれる洗礼の宝具のひとつ。その存在は三人の王の物語で述べられている。
魔力を蓄える集魔石の結晶に特別な処理を施したもので禁じられた空間魔法の力を宿して無限と思われるほどの水を吸い込むといわれる。
神との戦いにおいて粉々に砕かれて世界のあちこちにまかれたといわれる。粉砕されてもその力を失うことはなく、その石の破片がまかれたあたりはすべて砂漠になったと言われている。

秘められた力

禁じられた魔法と呼ばれる空間魔法の力が封じ込められているといわれている。その力により無限とも思われる水を吸い込むといわれる。
伝説のひとつには海を全て飲み込み干上がらせたというものもある。
また、この中に封じ込められた水を取り出すことも可能であったがそれを自在に操ることは容易ではなかった。そのため、一夜にして水没してしまった都市の話や砂漠に突然湖が現れたなどの話があると、その理由として砂の黄石が影響を与えているのではないかとする意見が出るときもある。

砕かれた石

砂の黄石は神との戦いにおいて粉々に粉砕されたといわれている。そのためそれ以降の時代に出てくる砂の黄石の話はその破片に関わる話とされる。世界にある砂漠の大半がその石の破片がまかれたことにより生まれたという伝説もある。
複数存在していたのではないかと考えている者もいるが、空間魔法を維持し続けるにはよほどの純度を保つ必要があったと考えられ複数作り出すことは難しかったのではないかと考えられている。ただし、ごく小さな力を持つだけであれば作成することは不可能ではなかったのではないかという意見もある。

存在の有無

その他の洗礼の宝具と同様にその存在を疑問視する声は多い。特に砂の黄石は砕かれてしまったことと、滑稽とも思える伝説（海を吸い込んだ、一夜で都市を水没させたなど）のためその声は大きい。
更に空間魔法の存在を疑問視する声もあり、砂の黄石があったことを否定するのではなくその根源に潜む力は全くの別のものではないかという声もある。そう主張している人間としてはマイセウス・リンドウなどが有名である。