ア・リト・スン
[ア・リト・スン]
統一暦472〜522年魔龍斬の初代所有者。
生い立ち
ア・リトが生まれた一族の普通の子供として生を受けるが、幼い頃から何かをする時にはそれを完璧にやらないと気がすまないたちであったという。負けず嫌いな性格でもあり、年上の相手の喧嘩でも勝つまでやり続けたという話が残っている。その性格は次第に自分の内側に向かい、自分に対して厳しくなっていったと言われている。その姿勢から、一族の中でも一番の剣の使い手として認められるようになる。
最初の持ち主
剣の使い手として認められたア・リトに与えられたのが、魔を斬り龍を斬ると言われた魔龍斬である。この剣は、使い手によって威力が大きく異なる剣であった。斬るべき点を極めることが出来れば絶大な威力を発揮することが出来るが、そうで無い者にとっては何も斬ることが出来ない剣とも言われている。ア・リトは魔龍斬の真の使い手となるべき修行を重ねたという。周囲の者はその姿を見て、魔龍斬を扱うのにふさわしい者だと認めたが、ア・リト自身は剣の力を存分に発揮できていないと大いに悩むことになり、ひたすらに修行をすることになる。
才能の差
ア・リトが初めて、才能の限界というものを感じたのは、統一暦506年34歳の時であった。当時、息子であるル・ミリ・スンが10歳で魔龍斬を無断で持ち出して使っている姿を目撃した時である。10歳のル・ミリが魔龍斬を使いこなすことは全く出来なかったが、その扱い方にいずれは自分を簡単に超えられてしまうであろうと感じたという。その予感は当たり、ル・ミリが18歳の時には、ア・リトとほぼ同じ力量を身につけ、23歳の時にはア・リトを完全に追い抜いていたとされる。
ア・リトは才能の差を実感として感じながら、魔龍斬を受け継がせたという。それでも、ア・リトが自らを鍛えることは忘れなかったといい。自分の目指す姿のために生涯を通して修行を続けたという。
その姿は、ル・ミリにも多大な影響を与えたと言い、魔龍斬の伝説の使い手として、その名を残せたのもその姿を見ていたからだとも言われている。
関連年表
統一暦472年:ア・リト・スン、生誕。統一暦522年:ア・リト・スン、死去。
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