ヤゼルス・グサグ

[ヤゼルス・グサグ]

統一暦１７６９〜１８４５年
大商人。多くの後進を育てた者とも知られ、ハウンドアーク建国に関わったアヌミ・ノタークに影響を与えた事でも知られている。

生い立ち

学者の家に生まれたといわれる。将来は学者か役人になる事を期待され、教育を受けさせられるが、ヤゼルス自身が言うには全く才能が無かったために、自分自身では絶対になれないと考えていたようである。
周囲からの評価では、真面目に勉学に励んでいて、それなりの成績を残していたというが、本人はそうは思っていなかったようである。
それでも、勉強を続けていく中でヤゼルスは商売に関する本と出会う。その本の中ではいかに金儲けをするのかが、書かれていた。しかし、何のために金儲けをするのかが書かれていなかった。ヤゼルスはその本に書かれていない答えを考え始め、やがてその答えを探すために商人としての道を歩む事になる。

商売をしない商人

ヤゼルスは商人でありながら、自分で商売をする事がほとんどなかったという。実際に商売をさせたのは、自分が雇った者で、ヤゼルス自身はその者にひたすら商売の道理を説いていったという。それは自分は金儲けをしたいのではなく、商売をする理由を知りたかったからである。他者に教える事で自分が多くの事を学べる事を知っていたのであった。
外部から見ると不思議な光景であったが、この方法でヤゼルスは商売を成功へと導いてしまう。それを見た者たちが次々とヤゼルスの元を訪ねるようになり、その教えを請うようになった。こうして、次第にヤゼルスは大商人として評価されるようになる。

ヤゼルスの教え

ヤゼルスが考える商売とは、単に金儲けのためだけではなく、周囲の物や人の流れを円滑にするためのもの、という考えであったという。その全てが円滑になる事で世の中の不平等や争いが無くなり平和な暮らしを築けると考えていた。
この言葉に影響を受けたのが、後にハウンドアーク建国に関わったアヌミであったと言われている。
ヤゼルスはこの考え方が商人としての答えのひとつだと思ってはいたが、それが最上の考え方であったかは疑問を持っていたようである。結局、それ以上の答えが見つからなかっただけかもしれないという言葉を残している。

関連年表

統一暦１７６９年：ヤゼルス・グサグ、生誕。
統一暦１８４５年：ヤゼルス・グサグ、死去。