フェアルトの槍

[フェアルトノヤリ]

ナッシ・フェアルトが作った槍。
バーズイタの建国王エンドフェアルトが好んで使っていたことで知られている。

重い槍

魔法士でもあった名工ナッシが作った槍。頑強な岩をくりぬいて作られている。その頑強さを損なわないように、無駄な装飾を施さずに無骨で簡素な作りになっている。原材料が岩であるために重量が重いことが欠点であるが、近距離からの攻撃に優れている。軽量化の魔法をかけることも検討されたが、それによって材質の利点を失うことを恐れたために実施はされていない。全部で７本の槍が作られている。
重量とその無骨な姿からあまり好まれて使われることはなく、ナッシが作った武器としてはそれほど有名な武器という物ではない。
但し、単純な攻撃力としては高い、近接攻撃を主眼としておかれているが、高い上空へ投げるだけの腕力があれば、その攻撃力は増し、まるで岩が落ちてきたようだといわれるほどである。

名前の一致

フェアルトの槍を使っていた中で最も有名なのはエンドフェアルトである。エンドフェアルトは最初、数ある武器のひとつ程度の印象しかなかったが、武器の名前が自分の名前の一部に一致したことで興味を覚えたという。自分のために作られたのではないかと思うようになり、好んで使っていたという。戦えれば、武器は何でもいいと考えていたエンドフェアルトにとっては珍しく気に入った武器であった。
エンドフェアルトはこの槍を軽々と扱い、近接攻撃のみではなく、投げて敵に落とすことも容易に行えたとされる。
ただし、武器として優れていると思ったことはなく、使い勝手が良かったというわけでもなかったようである。本当に、名前の一部が偶然一致したというだけのことであり、失われることを恐れて大事に扱ったということもなかった。
実際に何度も投げて使うことで、破損してしまい、使い物にならなくなるとすぐに廃棄してしまったという。

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