ギア・シアテ

[ギア・シアテ]

統一暦１０１３〜１０５８年
召喚魔法を得意とする魔法士。魔法を使えない魔法士ドッグ・ファ・ヒームの親友であったことで知られている。

生い立ち

大陸戦争の暗期にコアデアスに生まれる。両親が年を取ってから授かった子供ということで愛情いっぱいに甘やかされて育てられた。そういう環境にあることを自覚していたのか、真面目で変に自分に厳しいところがあるといわれていた。勉強好きであったギアはやがては魔法士となりたいように思うようになる。この頃にドッグと知り合っている。ギアはそれなりの魔法の力を持っていたが、ドッグは全く才能の欠片も見せなかった。それでも、全く自分の才能を疑うことのないドッグの姿を笑う者はいたが、ギアは純粋なドッグの姿に心打たれ協力したいと思うようになったという。

親友の決心

ギアは自分が学んだことをドッグに更に分かりやすくなるように説明して、共に魔法の力を高めようと努力したという。やがて、二人は親友と呼べるほどの信頼関係を築いたのだという。
しかし、統一暦１０３０年、ギア１７歳、ドッグ１８歳の時に、ドッグはまだ、魔法が全く使えないことにあせりを感じ始める。そんなドッグにあせらないよう努力するように諭すギアであった。そんなある日、ギアは火の精霊を体内に取り込むことで魔法の能力が向上するという噂を耳にし、それを実行しようとする。そして、危険なその行為に協力してくれるよう親友であるギアに頼む。ギアは危険を承知していたが、その覚悟を知り協力することになる。ギアは火の精霊ファ・ファーンを召喚して、ドッグはその火の精霊を手で掴むと飲み込んだという。結果、ドッグは大やけどを負い、命の危機に陥る。体力と精神力でドッグはそれを乗り越えたが、魔法を使えるようにはならなかった。ギアは自分がしたことの浅はかさを嘆き、激しく悔やんだという。一方のドッグは全く気にしていなかったという。
このことをきっかけにギアは魔法を正しく使わないと危険だということを教えることを自分の生涯の仕事だと考えるようになったという。
特に統一暦１０４０年、ドッグが命を落としたときに改めてその恐ろしさを知り、その危険性を生涯に渡って伝え歩いたとも言われている。

関連年表

統一暦１０１３年：ギア・シアテ、生誕。
統一暦１０３０年：ギア・シアテ、ドッグ・ファ・ヒームが火の精霊ファ・ファーンの力を体内に取り込む手助けをする。
統一暦１０５８年：ギア・シアテ、死去。