ベァ・サガ

[ベァ・サガ]

古代王国の魔法士。贋龍を作り出す研究をしていたが、失敗し、数十体から数百体の不死龍を生み出してしまったとされる。

研究者

古代王国時代の魔法士であるため、生まれた年、素性などははっきりしない。はっきりしている点は高名な魔法士であり、特に贋龍の研究には一目置かれていたということであり、そこに至るまでの経歴は曖昧である。
記録に残されているのは、数十回の実験の失敗である。この実験の失敗の内、二度は贋龍を生み出していたのではないかと考えられていたが、体を維持できずに消滅してしまったという。
この二度の失敗はベァには相当に深刻だったようである。半ばやけになり、ある実験を考える。それが、数十体から数百体の贋龍を同時に作り出す実験であった。
贋龍を作成に失敗すると不死龍が生み出されることが知られていたが、その危険性よりも多くの贋龍を同時に作り出せば、一体ぐらいは生き残るのではないかと考えたのだった。この実験が、最初から失敗すると、ベァは考えてはいなかった。二度の失敗から、後一歩までこぎつけていたベァにとっては、不死龍を生み出すような失敗はありえないとも思っていて、失敗するのは、結局、作り出した贋龍が全て消滅してしまうことぐらいだろうと考えていたのだった。
しかし、実験は失敗してしまい、多くの不死龍を生み出してしまうことになる。この実験の失敗は単純で、必要な魔力の総量が足らなかったこと、贋龍の元となるべき材料が多かったため質が保てなかったことなど、一度に大量の贋龍を作り出すために必要な基本的な物が集められなかったという点であった。

後始末

その後、この実験の後始末をつけるために、自分が生み出してしまった不死龍の退治をするために旅をすることになる。ベァはこの旅を生涯続けて行ったが、全ての不死龍を退治することは叶わなかったという。それでも百体は倒したとベァは言い残している。
実験でどのぐらいの不死龍が誕生したかの正確な数は残されていないが、その後もこの時に誕生したと思われる不死龍が多く確認されていて、統一暦後に残った不死龍の多くもこの時に生み出されていたのではないかと考えられている。

関連年表