洗礼の宝具
[センレイノホウグ]
賢き王が所持したといわれる巨大な魔力を封じ込められた宝具。その存在は三人の王の物語で述べられている。三人の王の物語では神から譲り受けたものとされている。
神との戦いにおいて大多数が失われ17個だけ戦いの後に残ったとされている。
存在が確認されているものとしては天地海の杖、紅の涙、深緑の翠石、砂の黄石、サラディアスの杯、贋龍の牙、シーダラスメントの書、ゼノミトの腕輪などがある。
神から与えられた物
三人の王の物語の中では人の世を治めるために賢き王に最初に天地海の杖が渡されたとある。この杖の力の大きさに驚いた賢き王はより大きな力を手に入れるために神に様々な宝具を要求するようになる。人の発展を願っていた神はその要求を受け入れ次々に宝具を与えたとされている。神との戦い
賢き王はそれらの宝具を能力の高さと賢き王への忠誠が高かった者に与えることで自分自身の力を高めていった。本来、借り物であったはずのその力を自身の力と錯覚してしまったことが慢心となり、神との戦いを生むことになる。この神との戦いにおいて、最大で数百あったといわれる洗礼の宝具の大部分が失われてしまう。特に神との世界を分断させる際に最も多くの洗礼の宝具の力が必要になり、その力を失わせた。最終的には17個だけ残ったとしている。
説時原論での記述
説時原論では最初に与えられた天地海の杖以外のものは後に賢き王によって作られたり集められたものとしている。その力の大きさに驚いた賢き王は人が神に依存をしないで生きていくためにはその力に頼らない力を手に入れる必要があると様々な宝具を作り出した。
神は最初、その行いを興味深く見ていたが、その中のひとつにあった真シハの器に秘められた力の大きさに驚き、その力を生み出した賢き王を警戒するようになった。
賢き王は神の警戒が強くなるにつれ、万が一の神との戦いを考慮するようになる。決して神をあおらないように多数の洗礼の宝具を作り出していた。その際には決して真シハの器を越えるものを作らないようにまたわざと失敗したりして人の力の無さを主張するようにしていた。
しかし、結果として神との戦いは避けられず不本意ながら洗礼の宝具を使って戦うことになる。最後に時を生み出す際には真シハの器の力を解放したとしている。なお、真シハの器がこの時に失われたかどうかは不明だとされている。
存在の確かさ
三人の王の物語の信憑性とともにその存在が確かなものだという証拠はない。現存していると言われている洗礼の宝具が巨大な力を秘めているという事実は否定されるものではないがそれが三人の王の物語で述べられているものであるかについては疑わしい部分もある。洗礼の宝具と呼ばれていたものの中には後に多くの贋作が作り出されたり、逆に強い魔力を秘めた宝具を生み出したものが洗礼の宝具の名にあやかって名を付けるものもあった。そのため、洗礼の宝具という言葉は創世神話の頃に神に授かったものという意味合いよりは単に巨大な魔力を秘めた宝具と解釈するものが多い。そのため、三人の王の物語では17個だけが残されたとされているがそれ以上の数の存在が確認されている時代もあった。なお、説時原論では残された数についての記述はない。
Copyright (C) 2005-2013 うかりこ. All Right Reserved