翼龍

[ヨクリュウ]

幻獣の一種で翼を持った龍の総称。通常の龍が長い年月を得て翼を持った存在とされている。幻獣としては比較的多く存在が確認されていることや言葉を使うものが多いことなどから人や獣人との関わりも多い。

存在

主に２００年以上生きた龍がその力を得るとされている。龍の平均寿命が１００年程度だと考えられているので倍以上の時を得て、翼の力を得ることになる。
また、稀に生まれ持って翼を持つ龍も存在し、純粋種と区別されることもある。純粋種は貴重であるがゆえにその存在こそが幻獣といわれることも多い。ただし、生後１年ほどでその姿は他の翼龍と変わらなくなるために純粋種とそれ以外を見極めることは難しい。
個体数の増減が激しく正確な数は把握されていない。最大時には数千の個体が存在したともいわれている。逆に最小の時には数体しかいなかったともいわれている。ただし、これは観測されていたといわれる数であり、別のものを見誤ったり、数えられていなかっただけという可能性も否定はできない。

特徴

翼の特徴は個体差が激しく一概に述べることが難しいが、その生活環境に適した物になる傾向がある。
背中に翼が生える個体が多いが、中には前足や後ろ足が翼になるものや、足が全て翼になるものもいる。
ほとんどの翼龍が翼を得たことで空を飛ぶことが可能になるが、中には翼を持ちながらも空を飛ばないものも存在する。
また、翼で旋風を巻き起こしたりもする。
長い年月を生き抜いていることから、言葉を使いこなせることが多く、魔法を使うものも多い。しかし、これは老齢の龍に見られる特徴であり、翼龍になったから得たというわけではない。
老齢のためか気性が穏やかであることが多い、また、意思疎通が容易に行える存在でもあり、普通の龍よりも畏敬の念を持たれている。

生息地

火山地帯や深緑地帯など人や獣人があまり住まない環境に生息していることが多く、これは龍と同じ特徴である。
これは龍が時として人や獣人から敵対視され討伐される対象になることがあるためで、それを避けるためとされている。
通常は龍と群れを成して生息していることが多いが、自分の群れが何らかの事情により無くなると、新たに群れを形成することはなく単独で生息するようになる。

人や獣人との関わり

意思の疎通が容易に行えるために人や獣人と関わることが多く、様々な伝承や物語で語られている。
翼龍に命を授かった龍人の話や海上都市シリースを守り抜いた海の守護者と呼ばれた紺色の翼龍や暗闇の風と呼ばれ人々から恐れられた黒色の翼龍の話など多数に及ぶ。