ukariko Creation

ukariko Creationについて
ブログ
リンク
メルマガ

シオノ・ハタセ

[シオノ・ハタセ]

統一暦929〜968年
アストインバーグの第3代皇帝。
皇帝としてよりもアカネ・ヤヨイに皇帝の地位を譲った人物として歴史に名前を残している。

生い立ち

アストインバーグの初代皇帝ミノオ・ナツカの妹の子供、つまり甥として生を受ける。物心ついたときには皇帝として活躍するミノオの姿を憧れを持って見つめていており、いつかは伯父を助ける立場になりたいと思うようになる。しかし、それは幼心にシオノがミノオのようにはなれない、絶対に敵わない存在であると感じていた証拠でもあった。
それ故にシオノはミノオの手が届かない範囲を手助けすることで役に立ちたいと思うようになる。その結果選んだのが文政官だった。ミノオは常に国外に目を向けていたので内側、つまり内政に関しては後手になることが少なくなかったためである。

文政官として

シオノが文政官として果たした役割は地味ながら大きなものだった。国の基本となる民の生活を第一に考え、平等と柔軟性を持って随所に対処した。そのため国への不満は表に出る前に適切に処理されていった。この時期、拡大を続けるアストインバーグが国の内部に不満を溜め込まなかったのはシオノのおかげであったといっても言い過ぎではなかった。しかし、一部の軍内部の人間はそれを理解することが出来ず、シオノの行い、特に困っている民への援助として国の金を使うことを不満に思っていた。そんなことに金を使うぐらいならばより強固な軍を整備することの方が有益だと堂々と主張するものもいたくらいだった。

皇帝になるまで

年老いて皇帝を退くことになったミノオは世襲によってその地位を譲ることは考えていなかった。そのため自分に継ぐ地位にあったレブリタ・シブワを指名する。レブリタはミノオの拡大路線を引き継ぎアストインバーグの拡大を目指していく。ミノオと異なっていたのはシオノたち文政官の扱いだった。レブリタはそれほど露骨にではなかったが文政官の地位を弱めていく。レブリタは軍事以外の予算が国内で膨らんでいることに懸念を抱いていた人物であった。
これにより軍事力は拡大するが、国の基礎が徐々に崩壊を始めていた。レブリタがそれに気がついたとき、国力の著しい低下によってアストインバーグは拡大を続けるどころか存亡の危機に立たされていることを知る。
国を立て直せることが自分には出来ないと悟ったレブリタは次の皇帝としてシノオを任命する。伯父であるミノオが作り上げた国を守るためしぶしぶながらシオノは皇帝になることを決意する。

皇帝として

初代、2代と続いた拡大路線に限界を感じ始めていた国民はシオノの皇帝就任を快く認めてくれた。こうしてシオノの手腕によりアストインバーグは国力を回復し蓄えるまでに至る。しかし、それが順調に進めば進むほど、今度は国を広げるための侵略をするべきだという世論が出始める。シオノはそれを押さえつけていたが日に日にその要求は高まっていた。その背景にはサリアリアス皇国センドマカによるアストインバーグへの侵攻が徐々に増えていったからである。これらの侵攻に対して徹底した防戦で国土を守り抜いていたシオノに対して徐々に不満は募っていくのであった。
この反応はシオノにとっては予想していた範囲のものであった。シオノはアストインバーグがある程度の国力を蓄えることができたら、それを使って国を拡大することの出来る人物に皇帝の地位を譲ることを当初から考えており、自身の健康問題もありその時期が近づいてきていることを知っていた。そして、その相手にアカネを選んだ。この当時英雄視されていたアカネはシオノにとってうってつけの人物であった。こうしてその地位をアカネに譲ったシオノであったがアカネが皇帝に即位した翌年病により命を落とす。
シオノが皇帝としての役割を十分に果たした例として在位中その領土が増えることはなかったが一度も減りもしなかったという点が上げられる。これは初代、2代と続いた拡大路線の中でもなかったことであり、シオノの非凡さが伺える。しかし、この後皇帝になったアカネの活躍によりその功績は陰に埋もれてしまうことになる。


ukariko Creation Topへ
Copyright (C) 2005-2013 うかりこ. All Right Reserved